岩煙草(いわたばこ) ・ 岩がらみ(イワガラミ)
●岩煙草(いわたばこ)・・東慶寺
北鎌倉東慶寺に、今年も「岩煙草」が咲きました。駆け込み寺で有名な、静寂な境内の岩に這うように咲く花は、何となく時を感じさせます。
夏に、チリメンじわがよった光沢のある大きい葉の間からつぼみをつけた花茎を伸ばし、紅紫色の星形の花が5~15輪、横向きに咲きます。
花の名は、岩場に生えて、大きい葉がタバコの葉に似ていることから名づけられました。
花は花径2cmほどで、放射状に5つに深く裂けて反った花びらの白い基部にオレンジ色の斑点があり、5本のおしべがめしべを取り囲むように集まっています。
花言葉の「涼しげ」は、谷川などの湿った岩場の日陰で、いかにも涼しげに咲く紅紫色の花の姿につけられたようです。
●岩がらみ(いわがらみ)・・東慶寺本堂
イワガラミは、アジサイ科イワガラミ属の蔓性落葉低木です。初夏の花です。蔓の長さは10~15m程度で一見ツルアジサイににています。
幹から気根を出して山地の高木や岩に絡み生育します。葉は対生し5~12㎝の広卵型。
初夏に白い装飾花(萼片)が縁取る両性花をつけます。よく似るツルアジサイの装飾花が4枚に対し、イワガラミは1枚しかありません。
新芽、若葉は、お浸し、油いため、和え物などの食用になります。
花言葉は、忠実、平凡。
開花時期は、5~7月。
北鎌倉東慶寺のイワガラミは、今年も特別公開です。