秋の写句 3
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柿の実の秋眺めては息を吐き
烏瓜木々枯れゆきて朱を垂らし
柿実り紅葉しにけり親水蕗
稲架あがる平成の秋ながめをり
亀泳ぐ秋颱風のひと休み
九月尽く雨照りかえし稲穂さし
草匂う君の手とりし石榴の実
送り火のゆるりと揺れて風通し
迎え火や今年はいつの義父の笑
竹の春天上のかぜ流れけり
木漏れ日の冷たき秋の斜光かな
秋風や目醒め老い猫寺を這う
秋風や目醒める猫参道を這う
句集Ⅱの始め 2018/03/01
秋寂ぶや竹の奥には人明り
花いつも貝のまだらや杜鵑草
侘び抜けて秋明菊や観音堂
彼岸花刺して地蔵の和みかな
稲刈りの終わりて秋の夕沈み