夏の写句 2
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初夏の朝色づく花にまた止まり
甘縄や源武士の夏匂い
初夏の堂地蔵の心母の手に
長谷寺に懸仏みて初夏の香
浴衣ふたり上り上りしアジサイ寺
夏の朝白シャツ男子の円覚寺
若葉してとき刻みゆく東慶寺
若葉貫き須賀線色か円覚寺
尼寺の胸吐く墓所の若葉濃し
今昔も駆け込み寺は岩煙草
紫陽花路駆けるカメラの明月院
アジサイや朝ひと露を待って咲き
レンズ越し明月院や花菖蒲
雨降りて蛍袋も風入るや
山法師写生賑わい朝の道
紫蘭咲き眺望深し長谷の寺
花包みやさしく広げ山法師
真夜の風幽霊涼み夏座敷